春日大社本殿の「砂ずりの藤」.
「藤の園」にも株分けされた木があったが,この画像は本殿のもの.
「砂ずり」という名から「房が地面に着くほど長い」イメージを持っていたのだが,実際にはそうでも無かった.もっとも花はほとんど終わりかけで,これはかろうじて咲いていた部分を撮ったもの.
「藤の園」で終わった花房を1つ1つ取って手入れされている人がおられたので声をかけてみた.今年の藤はどうでした?と尋ねてみたところ,天候不順でもう一つだった,との答え.おまけに観光客が大勢訪れるので,藤の樹勢がだんだん衰えているとか.藤は根が30mも張るんだそうで,人がたくさん来るとその分根が傷むらしい.特に本殿の砂ずりの藤は多くの観光客に根を踏まれている事になり,弱ってきているそうだ.こういう話を伺うと藤が気の毒で複雑な心境だ.
藤の花芽形成は6~8月頃で,この頃の気候が翌年の花に影響するそうだ.ちなみにここ数年,毎年異常気象と言っているような気がする.今年は猛暑の予想だが果たして…?